深化。

こんばんは。


「新版 オグリ」夜の部に行ってきました。


猿之助さんのオグリから目が離せませんでした。

今日は最前列からの観劇でした。


あのオグリの演技を至近距離から観てみたかった。


初日も前方から拝見しましたが、

今はかなり猿之助さんが深化しているので、

そのエネルギーをダイレクトに浴びたかったのです。


で、わかったのが、

最前列だとあまり舞台が眩しくない(笑)


遠目から観たほうがライティングの派手さとか、

お衣装のキラキラ感が際立っていると思いました。


眩しくないからお衣装の柄がよく見えて、

全員の形や柄の精巧さに感動しました。


今さらですが、花柄なんだ。。とか。


熊野で体が治ったオグリになった時のお衣装は、

背中の白い部分が羽根のように見えて素敵でした。


宙乗りを見送る時、オグリが翼を得たよう。

そしてヤマトタケルを思いました。



一幕のオグリの登場で歓喜。

衣裳チェンジして長袴に力紙姿の猿之助さんのカッコイイこと!


照手と踊るシーンで、

オグリが照手のアゴに手を持っていき。。

のシーンに何でかこちらが照れてのけ反った(笑)


矢の刺さり方が鮮やかでさすが。

そして、やはりお顔がさらに凛々しくなっている。


二幕では猿之助さんの言葉のパワーに圧倒されたけど、

それよりも驚いたのが玉太郎くんのエネルギーの強さ。


感情を爆発させる場面では確実に覚醒しましたね。


猿之助さんと心を通わせる場面が何だか観ていて嬉しい。

よく考えると親子ほど年が違うし。


猿之助さんが水を飛ばす飛ばす(笑)

こんなにかかるとは。。

アトラクションのようにはしゃいで面白かったです。


三幕はとにかく猿之助さん。

もう目が離せなくて、切なくて、心が痛くて。


私の人生でも辛いことはありました。

谷底に落とされ、自分の無力を思い知った時もあります。


’絶望’という罰を与えられたオグリを見ていると、

その時の私を思い出します。


苦しくて悲しくて、

生きることをやめようかと思い詰めました。


助けてくれたのは友や恩師でした。

そして、希望を与えてくれたのは猿之助さんでした。


オグリが発する言葉のどこかに、

人それぞれ響くものがあると思う。


人生経験をそれなりに重ねてきた今だから、

私なんて響きまくりです。


希望を語るしかない。

未来を憂うのではなく、とにかく希望を語る。

確かにそう。



以前、インタビューで猿之助さんは、

~「オグリ」の物語にあまり共感できない部分があり、

そこを変えることについて、


梅原先生に「自由にやってください」と許可をいただいた後、

先生がお亡くなりになり、先生に捧げる僕なりの一つの答えです。

「作品がこうなりました」と~


私は先代の「オグリ」を全く観ていませんので、

どうなったかはわかりません。


だから猿之助さんのやりたかったこと、言いたいことだと、

心の中で楽しくツッコミながら感動しています。


言葉が力強く、一人一人が輝き、

スピーディで四代目らしくて面白いです。


今日は改めてそれが楽しくて、

猿之助さんらしくて何だか笑えてきました。


ラストの歓喜の舞は、

目の前で猿之助さんが躍っていました。

笑顔に幸せをいただきました。



有難うございました。

また行きます!




aya。




aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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