スムーズ。
こんばんは。
空気が乾燥し始めました。
オグリの余韻に浸っています。
舞台近くで観劇すると、
やはり猿之助さんの記憶しかありません。
次回は三階席から観ます。
また全体を観たくてたまらなくなっています。
さて、前方席で感動したことがまだ他にあります。
スーパー歌舞伎を観るたびテンション上がるポイントが、
場面転換の速さです。
通常の歌舞伎は舞台転換に少し時間がかかることが多く、
それが逆におおらかで好きなところです。
前のめりになった気持ちをクールダウンさせたり、
大道具がゴトゴト動いている音や、
時には裏方さんの声が聞こえることもあります。
これがまたいい。
逆にスーパー歌舞伎では、
その部分を最大限に縮めてスピーディな展開を追及しています。
だから気持ちが途切れることなく、
感動の波が次から次へやってくる感じです。
今回、今まで以上に速いと感じて驚いています。
場面転換はいろんなパターンで視覚的に面白くて、
360度シアターのアラウンド東京のお芝居に負けないと思う(笑)
一つの面しか舞台がないのに、
こんなにスムーズなんて素人の私はワクワクしっぱなし。
さらに、一瞬の暗転後に舞台に人が立っているのには、
えええ!というくらいびっくりでした。
で、これが最前列からだと暗闇の中で気配がして、
舞台袖からサササッと出てくる役者さんたちがわかりました。
音もたてずに素早く移動していて感動でした。
仕掛けがあるわけではなく、
皆が素早く動いているだけ。。
暗闇の中で衣装を変えたり、体勢を変えたり。
照明が明るくなるタイミングもスレスレな感じで絶妙。
こういうことが積み重なって時間も縮まっていくのだとわかります。
お芝居を何回か楽しんだからこそ、
また別の視点で観ることができて面白かったです。
また、暗闇の’動’も興味深々だったのですが、
’静’もありました。
台車に乗った餓鬼病のオグリが、
照手と別れるシーンの後です。
満天の星から暗転になり、
暗い中で新悟さんが去った後、
暗い中でも猿之助さんはオグリに見えました。
照手との再会の余韻から抜け出せず、
何だか呆然としているようにも見えました。
猿三郎さんと弘太郎さんが花道から登場するのですが、
猿之助さんから目が離せませんでした。
照手と指切りをする場面は大好きです。
とても切なくて愛おしい時間が流れます。
これも生きていればこそ。
私自身、生きているから
こんな素敵なシーンで感動することができる。
幸せな時を過ごすことができました。
観れば観るほど新たな発見があり楽しい。
次回はもうちょっと先です。
aya。
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