神霊矢口渡@歌舞伎座

こんばんは。


昨日は久しぶりに歌舞伎座で’めでたい焼き’を食べました。

変わらない物がそこにあるとホッとします。

いつまでも楽しめるといいなぁと思いました。


さて、歌舞伎座夜の部のお話。


上演は白雪姫だけではありません。

その前に「神霊矢口渡(しんれいやぐちのわたし)」があります。


私はこの演目にご縁がなく、

最近では国立の歌舞伎鑑賞教室で壱太郎さん、

自主公演で尾上右近さんが演じていますが観ていません。


先月は小倉の平成中村座で七之助さんも演じていました。


拝見して、観ていないことを激しく後悔しました。

梅枝さんのお舟にとても感動したからです。


渡し守の家の娘、お舟が、

身分違いの恋をして身を滅ぼす。


一目惚れをして華やぐも一瞬で、

結ばれることができないことを知ります。


恋しい人の命を狙うのは極悪非道な父でした。

それに父はお金欲しさに、その兄を殺していたのです。


来世で一緒になれることを信じて、

お舟は命をもって恋しい人を守り、

父に改心を求めます。



梅枝さんは初日とは思えないほどの熱量でした。

恋する瞬間の初々しさ、可愛らしさ。

何だか圧倒されてしまいました。


そこからグイグイ迫っていく様子も可愛かったです。

ほのかに色気もあり美しかったです。


好きな人を守ろうと決心してからの強さ。

父と対峙する場面の強く美しいこと。


海老反りの肩から首のラインが色っぽくて、

鳥肌ものでした。


太鼓を叩いた時の表情は、

女性として惚れ惚れするくらいカッコイイ。


初めは想像もできないほど、

お舟は優しく激しい女性でした。


父への想い、好きな人への想い。

とても切なかったです。


お舟に好かれる新田義峯は、坂東亀蔵さん。

スッキリして品があって男前!


恋人の傾城うてなは、児太郎さん。

大人の女性という感じで艶やか。


二人の関係を妄想してヤキモキするお舟が可愛いです。


お舟の父、渡し守頓兵衛は松緑さん。

いかにもお金持ち風情で貫禄ありました。


立ち姿が怖くて、いかにも悪人(笑)

お舟の願いを聞かず、攻め続ける姿は本当に恐ろしかったです。


観終わって切ない余韻です。

一瞬の出逢いで人生が変わってしまう。

ドラマティックでもあるけど、心が痛いお話でした。



観ながら猿之助さんでも観たいと思いました。

こういう女性のお役は真骨頂だろうなぁ。。


1991年に国立小劇場で、

2005年に亀治郎の会で演じているみたいです。

他にもあるのかわかりません。


今年、壱太郎さんが演じた時に前半を指導したのは

猿之助さんでした。


どんなお舟だったのか。。

いつか観てみたいです。


いろんな妄想も楽しめた神霊矢口渡でした。


でも、やはりHappyな結末のほうが好きかも。

切なすぎます。。



有難うございました。




aya。



aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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