歌舞伎座で博多旅の思い出。

こんばんは。

博多座オグリは中日です。

後半戦に突入ですね。


私が観た2回でも言葉が変わったりしていたので、

きっと日々進化して、また違った感じになっているかもしれません。


叶うなら毎日観ていたい。

そんな夢のような生活を送ってみたいです(笑)


昨日は歌舞伎座に行ってきました。

前日のオグリ休演日には猿之助さんが菅原道真に縁ある

太宰府天満宮を訪れています。


私は約4年前の博多座ワンピース公演時に行きました。

お写真はその時に撮影したものです。

4月末だったので新緑が綺麗でした。

’飛梅’が緑でこんもり。

菅原道真(菅丞相)を演じる仁左衛門さんが献梅した梅。


この月は熊本地震があり、

博多行きを一瞬考えたことを思い出します。


でも猿之助さんが上演続行を決めてくれ、

募金活動まで始めた姿に感動をし、

これは何が何でも行かなければ!と向かいました。


大宰府天満宮は一度訪れてみたかった。

それまで二度ほど仁左衛門さんの菅丞相を観ていました。


政敵である藤原時平の陰謀で大宰府に流罪となった菅丞相。

大切にしていた梅の木に

「東風吹かば にほひをこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」

と詠みました。


すると梅の木が主人を慕って一夜のうちに大宰府に飛んでいった。

という飛梅伝説があり、

実際に写真のように神木として大切にされています。


余談ですが。。。

さだまさしさんの「飛梅」という曲があります。

ストーリーズで猿之助さんが好きと書いてました(笑)


昨日は実際に訪れてから初めて観る仁左衛門さんの菅丞相でした。


筆法伝授から道明寺まで。

通してそのお姿は神聖で、空気がピンと張り詰めていました。

’静’なのに存在感と発するオーラがすごい。


冠が落ちた時、ゆく道を感じる表情が胸に迫り、

この後の道明寺を思ってとても切なくなりました。


木像の菅丞相が本物の身代わりになるため動きだす場面。

無機質な感じで、人間でない説得力。

奇跡を目の当たりにしているようでした。


流罪のきっかけを作ってしまった娘(養女)である苅屋姫との別れのシーン。

ここで初めて菅丞相の気持ちの揺れが伝わってきました。


苅屋姫は千之助さんです。

道明寺では仁左衛門さん孝太郎さん千之助さん、

三世代が揃います。


千之助さんの赤姫はとても美しくて可憐でした。

一昨年の弥次喜多でも女方を披露し、

綺麗だなぁと思っていました。


立役もできそうだし、どちらにいくのか楽しみです。

華やかで初々しくてよかったです。


そして、何と言っても道明寺に登場する玉三郎さん。

菅丞相の伯母で、立田の前・苅屋姫の実母の覚寿です。

白髪のお役は珍しくなくなったように思うのですが。。


凛として厳しく、でも情が深く、そしてカッコいい。


仁左衛門さんとの共演でこれだけがっつりお芝居を拝見できるなんて。

少しの間も目が離せず、どのお姿も素晴らしく美しい。


私は踊りより、

こういう古典に出演なさっている玉三郎さんが好きかも。

見た目はもちろんですが、内面からの美しさに感動します。


加茂堤、筆法伝授、道明寺とどんどん極まっていく感じ。

どの役者さんも隙がなく、ハマり役でした。


加茂堤は流罪になる発端が描かれます。


斎世親王の米吉さんは品があり、美男子ぶりにびっくり。

苅屋姫の千之助さんと素敵なカップルです。


桜丸 勘九郎さんと妻 八重の孝太郎さん夫婦も明るくてよかった。

お二人の人の良さが伝わるから、

余計にその後の悲劇を思うと心が痛かったです。



どちらかというと上演頻度が低い三つのお話です。

「菅原伝授手習鑑」の前半部分。


今回を観ておくと、よくかかる寺子屋などに

気持ちが繋がっていくと思います。


これを機会に皆様も是非。

久しぶりにがっつり歌舞伎座を楽しみました。



それでもやはり博多座に行きたい(笑)


記憶は美化されつつあります。

キラキラと心にある思い出をまだ綴っていこうと思います。






aya。




aya's lounge

歌舞伎に出合って 何だか人生変わりました。

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