蜷川幸雄さん。
こんばんは。
仕事の合間に蜷川幸雄さんが鬼籍に入ったことを知りました。
蜷川さんの一番古い記憶が「身毒丸」
舞台を生で観たわけではなくドキュメンタリー番組だったのか、
舞台録画だったのか記憶が曖昧です。
藤原竜也さんの鮮烈なデビュー作品。
すごいお芝居を演出する人、そして若い新人を大抜擢する衝撃的な人。
そんな印象でした。
次の記憶は「NINAGAWA 十二夜」
2009年、ロンドン公演の凱旋公演として新橋演舞場で上演された時でした。
蜷川さん演出の舞台を初めて体験しました。
亀治郎さんの麻阿が目当てでしたが、
歌舞伎でシェイクスピアという世界感にワクワクしっぱなしでした。
チェンバロの音色が耳に残っています。
麻阿役はかなり面白くて話題でした。
亀治郎さんいわく、女形の禁じ手だらけ(笑)
小悪魔的な大胆さとかわいらしさの虜になりました。
蜷川さんはなんて自由な人、という印象でした。
実際、蜷川さんはこの時に亀治郎さんに惹きこまれてしまったようです。
「僕は、亀治郎でした。」の本の中に蜷川さんの文章があります。
「~その自由さ、演技力。そしてスピード感は並じゃないので圧倒的に目を引く。
喜劇的演技の切り替えの早さは現代劇の俳優より上手い。
~亀治郎さんの存在は僕の中で日に日に大きくなっていきました。
こんなに演出家を驚かせ、喜ばせてくれる俳優というのは
そうそういるのものではありません。~」
この後、亀治郎さんは蜷川さんのお芝居に出演することになっていきました。
「じゃじゃ馬馴らし」ではドレス姿の亀治郎さんにトキメキ(笑)
「ヴェニスの商人」は歌舞伎俳優としての異端的存在感を。
そして今年の「元禄港歌」では猿之助さんだけでなく、一門の皆様との融合。
猿之助さんの歌舞伎の女形としての特異な存在感は圧倒的でした。
私は猿之助さんを通して4作品を楽しませていただきました。
松也さんの「ボクの四谷怪談」もあわせると5作品。
どの作品でも感じたのが、それが歌舞伎でなくても、
蜷川さんの歌舞伎に対する優しさみたいなもの。
猿之助さんの味方であり、歌舞伎の味方のような気がしていました。
ほんの少しの舞台しか観ていないのに生意気ですが。
猿之助さんとのタッグはいつもエキサイティングでした。
麻阿だって、キャタリーナだって、シャイロックだって、糸栄だって、
蜷川さんでなければ、あんな猿之助さんを観ること叶わなかったと思う。
猿之助さんは今頃どんなことを想っているのでしょうか。
同じ演劇界の異端児と通じ合っていたお二人。
これからも天国から猿之助さんを
ワクワクしながら観続けているに違いありません。
蜷川さん、楽しませていただき有難うございました。
感謝。
★猿之助さん、blog更新でお気持ちの一片を知ることができました。感謝。
aya。
2コメント
2016.05.13 11:57
2016.05.12 21:17